最高1850°Cまでの発熱体温度向けの高出力電気式二珪化モリブデンヒーター。 MoSi2ヒーターは、幅広い形状とサイズにお応えします。抵抗値の経年劣化がなく、長寿命で安定した性能を発揮します。二珪化モリブデン発熱体には、条件の厳しい用途や雰囲気での使用に特化した機能を持つ7つのグレードがあります。
MoSi2ヒーターは、品質を重視する炉のメーカーとオペレーターに長らくご愛顧いただいています。 柔軟な設計、多種多様なグレード、低エネルギー消費、長寿命、優れた技術サービスによって、市場をリードするブランドを築き、最大の生産性と迅速な投資収益率を世界中のSTAのユーザーにもたらします。
標準の形状とサイズのMoSi2エレメントに加えて、当社ではお客様のニーズに応じて特別に設計されたMoSi2エレメントも提供しているため、特定の用途に合わせて発熱体設計を最適化することができます。
MoSi2を主成分とするヒーターは、一般に抵抗調整および耐酸化性向上等の目的でMoSi2にガラス成分が添加されております。当社ではガラス成分に純粋なSiO2を使用することにより、発熱体表面に形成される酸化保護被膜を高純度化し、市販品より優れた性能を有するMoSi2ヒーターを開発しました。
高純度な酸化保護被膜は、市販品に比べ酸素の拡散速度を大幅に抑制する効果があります。
この効果により当社品は高温熱サイクルの処理条件に対し、極めて長寿命となります。
MoSi2ヒーターは、酸化雰囲気中の高温仕様ヒーターとして従来から幅広く使用されています。しかし近年は、半導体用ウエハを始め各熱処理製品の要求仕様の高まりとともに、通電加熱時にヒーター表面から飛散する不純物の影響を無視できなくなってきています。
当社では高温通電加熱においても、アルカリ金属や重金属元素の飛散がないスーパークリーングレードのMoSi2ヒーターを開発しており、高純度な熱処理環境を要求されるお客様の期待にお応えします。
特殊形状MoSi2ヒーター
顧客のニーズが多様化するとともに、ヒーターの方も様々な形状が必要となります。
当社では用途に合わせたヒーター形状を提案できるとともに、放熱が大きい端子部の数を可能な限り減らした特殊形状の加工が可能です。そのために均熱性と省エネルギーの両方において効果のあるMoSi2ヒーターを提供できます。
MoSi2は、1000℃以上の高温では下記の式（領域III）のようにSiが選択され、耐酸化性に優れたSiO2膜を生成します。一方、600℃以下（領域I）では、MoとSiの同時酸化が起こり、材料表面が粉状化します。この粉状化現象をペストと呼びます。もしMoO3が形成されると、その形成時の体積膨張と高い蒸気圧からさらなるペストを引き起こし、材料内部まで劣化を進めます。
MoSi2ヒーター超高温炉用発熱ヒーターです。表面温度が1900度近くまで使用可能な超高温炉用発熱体です。急速加熱、急冷却が可能で、超高温の使用にも耐える発熱体です。有毒ガスの発生もないので安心して使用することができます。
領域Ⅰ：2MoSi2 + 7O2 → 2MoO3 + 4SiO2
領域Ⅲ：5MoSi2 + 7O2 → Mo5Si3 + 7SiO2
領域Ⅴ：2MoSi2 + 5O2 → 2MoO3 + 4SiO
ヒーターが粉状化（ペスト）するため従来使用が不可能だった500℃前後の温度域においても、当社ペスト対策ヒーターはガラス成分の組成を最適化することにより殆どペストを生じません。
従来は困難であった低温保持にも対応可能で、急速昇温低温保持用MoSi2ヒーターとして期待されます。
